jail上で PostgreSQL を動かすには

主に弊社では qjail を使って仮想サーバを立てて開発作業をしていますが、その際に、PostgreSQL サーバがうまく jail 上で起動しないという問題がありました。
とりあえず、DBサーバは別の物理マシンに立ててそちらを参照するようにしていたのですが、異なるバージョンのサーバでの確認をしなければいけない状況が
出てきてしまい、その場合のみ、vhyve で仮想マシンを立てて凌いでいました。ですが、さすがにこれは無駄なので、原因を探ってみることにしました。

通常、どこを調べても jail 環境で PostgreSQL を動かすには sysvipc が必要と出てきて、
ホスト側の /etc/rc.conf に
jail_sysvipc_allow="YES"
を追加して再起動すればよい、みたいなことを書いてありますが、11.0-RELEASE ではこれだけでは動きませんでした。
ホスト側はこれでいいのですが、jail 側でも、これを通してあげる必要があります。
まず、 jls して、jid を調べます。
その後、
jail -m jid=[調べたjid] allow.sysvipc=1
してあげれば、これで動くようになります。

ですが、これだと jail を再起動した際に、自動で PostgreSQL が上がってきません。いちいちjid を調べて設定しなおすのは面倒です。
自動で設定されるようにしましょう。

追記:2017-05-03
qjail config -y [jailname] で有効化できます。
-Yで無効化です。以下の設定は不要でした。

--------ここから--------------
弊社で主に使っているqjail の場合
/usr/local/etc/qjail.confg/
以下にそれぞれのjail マシン固有の設定があります。
そこに
allow.sysvipc;
を追加します。
その後は qjail restart しても自動的に sysvipc を使えるようになります。
---------ここまで--------------

同一マシン上の jail で PostgreSQL を起動すると sysvipc でセキュリティ上で問題になる場合がありますので、それぞれの仮想サーバで
postgres の gid と uid をユニークな値に変更しましょう。やりかたは jail 内で vigr と vipw して gid と uid を変更した後、
chown postgres:postgres -R /var/db/postgres/
するだけです。